2014/08/31

羽田発着枠の拡大で大崎周辺の不動産価値が下がる?


2020年のオリンピックに向けて羽田空港の離着陸回数を増やそうと、いろいろ検討されているようです。

その中で、各所から不満が噴出しそうな都心部を低空飛行する案が下図「南風時2」です。
時間あたりの最大発着数が84回の案1と比べて案2は90回なので、効率はよくなるものの、下の地図と合わせてよく見ると、着陸時の低空飛行ルート下にどれだけの人が住んでいるでしょうか?

1500ft=457.2m
3000ft=914.4m



同じような市街地に近い福岡空港や伊丹空港で、発着する飛行機を間近で見たことがありますが、かなりの騒音です。


特に着陸時は徐々(約3度)に高度を下げていくので、騒音の範囲が広くなりがちです。
また、夜間は音の屈折により遠くの音が近くに聞こえることがありますので、離着陸時のエンジン音が気になるかもしれません。

大崎、五反田周辺は再開発でタワーマンションが多く建設、計画されていますが、上層階では飛行機との距離がより近くなります。

通常、高層階ほど坪単価が高く設定されますが、追加の騒音対策が必要だったり、騒音や墜落リスクを懸念して、売れ行きが悪くなったり、空室リスクが高くなる可能性があります。

りんかい線を経由して羽田空港にアクセスする路線をJR東日本が計画しているので、埼京線沿線の価値アップにはつながるかもしれませんが、長く安心して住む街としての価値は下がるかもしれません。

これほど影響度の異なる案を示すのは、A/Bテストのようなもので、「都心部上空を通過するルート」というだけで拒否反応を示す人達を納得させる意味もあるのだと思います。

結局、下図「南風時1」のように十分な高度に達してから都心上空を通過するルートにあっさり決まるのではないでしょうか。


旅行好きの自宅警備員(仮)としては、遠い成田よりも羽田が便利になるのは大歓迎です。



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